私は今までに買い集めた文庫の古いものを取り出して読むのが好きです

ゴールデンウィーク辺りからの暇な時に昔の本を引きずり出し何度目かの読書を楽しんでおります

先週から読んだのは「何で英語やるの?」と言う題の本で昭和58年発行でした

その当時の私は留学から帰り、日本の大学を卒業し英語の必要性を漠然と感じていたものですからこのタイトルに興味を持ちました。内容は教える方と教えられる方の「何で英語やるの?」という疑問の答えを見つけようとしている部分とその当時の日本での英語教育の有り方に焦点が当てられ、その部分での私自身の考えと同じものがあり面白く読ませていただきましたが、30年近く経った今読み返してみるとその当時の日本の英語教育への疑問と現在の英語教育の疑問が殆ど変っていないことに驚くと同時にがっかりしました

さて、もう一冊昭和60年(西暦1985年)発行の「アイラブ ニューヨーク」という本に関してが今回の本題です

 

昭和60年は私がニューヨークから戻って数年後なのですが、この本を読むにつれて忘れていたその当時の記憶が甦ります

マンハッタンの何処を歩いてもゴミが氾濫し、ネオンで明るくても夜には一人で歩くことが出来ないタイムズスクウェアー、地下鉄は落書きで車両の元の色も分らず、細い道路に入れば大麻だかマリファナだかの匂いが充満し、夜中には銃声が聞こえ・・・・

そんな街ですが道路でお年寄りが困っていると大勢の人たちが助けに行きました。

この本の中に「泥棒の街ニューヨーク」という章が有りますが、全くその通りでした。私がニューヨークに居た時の話ですが、ある日本人のご夫婦はお互いにバックパックを背負い世界中を旅しているときニューヨークで出会い結婚されました。もちろん移民権は有りませんし、滞在を許可するヴィザがあるわけでも有りません。結婚され安いホテルに滞在しながら不法で働きお金を貯めながら生活道具を揃え赤ちゃんも出来ました。

出産に先立ちヴィザもお金も無いため病院も行けずにおりましたが、それを見かねたホテル経営者の方が日本で言います民生委員の方に相談をし、彼らは無事に出産をされました。その後もホテルに滞在しながら赤ちゃんを数時間寝かせてご夫婦で働きに行かれておりましたが、ある日仕事から帰宅すると家財道具が有りません。泥棒が窓から侵入しテレビや冷蔵庫のような高額な物を持っていってしまったようです。でも、ヴィザが無いため警察に届けることは出来ません。届けた場合自分達が不法滞在で、不法就労をしていることが発覚し強制帰国を余儀なくされます。

それと、不法滞在の両親から産まれた子供でもアメリカで出産をしましたのでこの子はアメリカ国籍の持ち主でアメリカ人です。警察に届けアメリカ国籍の子供を1人で何時間も置き去りにし、ましてや泥棒に入られ命の危険にさらされたことが分ると強制帰国どころかとても思い罰が下されます。

ご夫婦はその後も暫らく働きお金を貯めアメリカを出て行きました。日本に帰国されたのかどうされたのかは分りません。

アメリカ・ニューヨークは泥棒の街かもしれませんが、困っている人は旅人でも助けます。両親がアメリカ人ではなくてもアメリカ人になれてしまいます。こんな所はとても懐が広いのです。もっとも今の法律は知りませんが。

そんな所が今でも大勢の人を引き付けるのでしょう。

次回も昔のニューヨークを書きます。