夢を追いかけていた私が居た!

 

地元に戻ったのは大学の授業も終わった2月後半だったと思います

その後は少しでもカナダにお金を持っていきたくてアルバイトに明け暮れました。

それと並行して友達が壮行会を開いてくれましたが、1件の壮行会では終わりませんでした。アルバイト→壮行会→アルバイト→壮行会と忙しい毎日を送っておりました。

その間に英語の勉強、出発準備を進めなくてはならないのですが、いつもお話するように何をすればよいか、何を持っていけば良いのかが分かりません。

そして、ふと気が付いたことに私はスーツケースを持っておりませんでした。

この時代どこにでもスーツケースを売っているわけではありません。私の住んでいる町は小さく、デパートは1軒しか在りませんしスーツケースを販売しているような大きなかばん屋さんも在りません。

デパートに行ってみると「スーツケースは取り寄せで1週間ほどかかります。」と言われました。そして、とても高価な物でしたので購入することはできなかったのです。それならばスーツケースをどうしようか?

色々な方に相談したところ、1年間貸してくださる方が居りました。その時には分からなかったのですが、そのケースは1週間ほどの旅行用でとても長期の旅行用の大きさではありませんでした。全くもってそんなことも知らなかったのです。

知らないと言うことは怖いことですね。それと同時に素敵なことですね。なぜ素敵か?

これから色々な事を知っていけば良いと言うことですし、知らなくても何とかなってしまうものです。知らないからこそ色々な工夫をし、前へ進むことが出来るのです。可能性が広がるのです。

小さめですがスーツケースも借りました。その後の悩みは何を持って行けばいいのか?

4月の出発ですので気候はどんな感じなのか?この頃の私の知識は、カナダは北に位置するので気候は寒いということぐらいでした。

結果的に日本の4月に着る洋服を持って行っただけで、夏服は持って行きません。持って行きたくてもスーツケースに入れることはできなかったのです。

それなら事前に郵送をすればよかったのかもしれませんが、そんな知識も有りませんでした。

この時代は荷物を郵送するためには1か月以上かかる船でした。航空機による郵送は夢にも思いませんでしたし、恐らくは驚くような代金だったでしょう。

カナダでの滞在中2度ほど日本から母親が食べ物や薬、ホームステイ先の子供の誕生日プレゼント等を送ってくれましたが、しっかり1か月以上の郵送期間が掛かっておりました。

この時の事ですが、荷物の中にインスタントラーメンが入っていたのです。その中の1つのラーメン袋がハサミで切られており、中身が調べられたような形跡が有りました。

今でこそ日本のインスタントラーメンは世界中に出回っておりますが、この頃はカナダには無く輸入物の検疫管がしっかりと調べたのでしょう。

話が先に飛びますが、カナダに行くときはロサンゼルス経由で、ここでの入国審査の時に正露丸は没収こそされませんでしたがとても時間を掛け調べられました。もちろんカナダの入国も同様でした。

小さなスーツケース1つ、小さなタスキ掛け鞄が全荷物でした。