夢を追いかけている私が居た!

 

邦子さんもピンチャクリークへ戻り、高校生もバンフから移動し、通常の日々に戻りました。

学校へ行き戻ってから家事を手伝い子供達と遊ぶ生活です。

気候が温かくなってくると子供たちの友達が遊びに来るようになりました。子供たちが遊んでいる光景の中で二つほど忘れることが出来ない出来事が有ります。

ある日のこと娘のキムの友達が数人遊びに来ました。家の中で遊んでいる声がしている時、女の子の叫び声がしました。慌ててその場所に行くと顎のあたりから出血しており、キムが私に向かって‟ ice cube, ice cube”と叫んでいましたが、それが何なのかが分からずボーと立っているとキムが冷蔵庫まで走って行き、氷を持って来て‟ this is ice cube“と言われました。この時の自分の情けなさに落ち込みました。

ほんの少しだけ学校に慣れ、人が話している言葉が分かりかけてきて英語を話すことが出来るようになったと思いこんでいた自分が情けなかったです。

そして、この時代に日本の家庭に在ります冷蔵庫に大きな冷凍庫が付いており、その中で氷を大量に作るという装置は有りませんでした。冷凍庫は申し訳程度についており、買ってきたアイスクリームを入れておく程度で、それさえも現代の様にしっかりとした働きはしませんでしたので、しばらくすると溶けているという状態でした。

これは言い訳になると思いますが、日本で氷片を手に入れるには氷屋に行くしかなく、家庭では氷片がない為、氷片を英語で何というのかを思いつくことさえありませんでした。

この後しばらくして違う友達が来た時の事です。その友達の女の子は弟を連れてきておりました。

そして、その弟の年齢を訊いた時の事です

‟ I don’t tell you his age. Asking age is not good manner. „と言われました。

日本に居る時女性の年齢は尋ねてはいけないと教えられましたが、男性もマナー違反であることを初めて知りました。況してや小さな子供でも男女を問わす年齢を尋ねることがいけない事だとは思いもしませんでした。

日本で覚えた数少ないマナーの違いでも間違っていると言うのか、足りないことが有ることを知り、何事に対しても自分で確認したことを信じようと思った時でした。