夢を追いかけている私が居る!

 

ある夜、デールと邦子さんと3人で夕食の後ダウンタウンまでお酒を飲みに行きました。

私はカナダでこのような場所に入ったのは初めての事でしたのでシステムが分かりません。

このお店は注文した飲み物が運ばれてくるとその都度料金を払います。

これはとても分かりやすく持っているお金だけ飲むことが出来るので心配しなくても済みます。最後に大よそのチップをテーブルに置いて帰ればいいのです。

さてお話は、3人でとても楽しく飲んでいると所々で分からない英単語が出てきます。それをデールに訊ね教えてもらいます。

そんな事を繰り返しながらデールの質問である「日本とは?」に答えている時の事でした。隣のテーブルで飲んでいらっしゃるカナダの方が「君たちは日本人かね?」と訊いてきました。そして「そうです」と返事をしたところ日本批判が始まりました。現在ではあまり考えられることではありませんが、この当時でも考えた事も無いようなことを言われました。

「私の父は戦争で日本人と戦い死にました。だから私は日本人が嫌いです」と言う事でした。

カナダでは人種差別を受けたことは有りません。この戦争に対することは人種差別ではないのですが、戦争と言うものを知らない私や邦子さんに言われてもどのように返事をしたら良いのか二人とも分からずにおりました。

結局はデールがその方に何かを言い、その方と一緒に居た人たちもその方に何かを言ったのですが、私と邦子さんは何も考えられない状態でしたのでデールが何を言い返し、お友達がどのような言葉を自分のお友達に言ったのか理解が出来ませんでした。

丁度帰ろうかと思っていた時でしたので私たちは帰ることにしたのですが、後味の悪い夜に成ってしまいました。

家に帰ってからは悲しかったのですが、それと同時に戦争の影響とはこんなに時間が経っても有るのか、どうすれば戦争をしなくて済むのかを考えさせられる出来事となりました。

日本と友好的なカナダでさえこのような感情を持っている方が居るのはとても悲しい出来事でした。

その後、色々な国へ行きましたが、戦争の事では批判を受けたことは有りません。しかし、人種差別は目のあたりにしてきました。自分に対する差別から、カラードと言われる人たちに対する差別。気持ちのいい事ではありませんし嬉しい事でもありません。ただただ、後味の良くない行動を見てきました。

私が皆さんに留学を進める一つとして、世界に出て日本が唯一の国ではなく、世界にはいろいろな人が居りみんなが同じなのだと言う事を理解して、肌の色が異なることはごく自然な事だと知っていただきたいと言う気持ちが有るからです。